「追跡番号を確認したら『お届け済み』になっているのに、受取評価が来ない……」
今、スマートフォンの画面を何度も更新しながら、そんな不安を抱えていませんか? 「メッセージを送って確認したほうがいいのかな?」「でも、急かして相手を怒らせたらどうしよう……」
その気持ち、痛いほどよく分かります。私もメルカリを始めたばかりの頃は、評価が遅いと居ても立っても居られず、つい余計なアクションを起こしては後悔していました。
ですが、5,000件以上の取引を経験した今、私が出した結論はひとつです。 「受取評価が遅い時こそ、何もせず『9日間』待つのが最強の自衛策である」。
この記事では、なぜ催促が危険なのか、そしてプロが実践する「評価なしで無傷のまま取引を終わらせる裏ワザ(自動取引完了)」について、包み隠さずお伝えします。読めばきっと、今の「焦り」が「余裕」に変わるはずです。
著者情報
👤 著者:川島 ゆり フリマアプリトラブル解決アドバイザー
フリマアプリ歴10年、取引件数は1,000件以上(「悪い」評価ゼロ)。 かつては取引相手の反応に一喜一憂する「心配性セラー」でしたが、数々のトラブル経験を経て、メルカリの規約を味方につけた「傷つかないための処世術」を確立。現在は、個人間取引のトラブルに悩む方へ、心の平安を守るための実践的なアドバイスを発信しています。
なぜ「受取評価の催促」が危険なのか?知っておくべきリスク
「商品は無事に届いていますか?」
以前の私は、親切心のつもりでこう送っていました。しかし、実はこの一言こそが、トラブルの引き金になりかねないのです。
相手には「事情」があるかもしれない
購入者が受取評価をしない理由は、悪意がある場合ばかりではありません。
- 仕事が忙しくて、まだ荷物を開封できていない。
- 家族が受け取っていて、本人の手元に届いていない。
- 単にアプリの通知を見落としているだけ。
こうした状況の相手に対し、出品者から「届いていますか?(=早く評価して)」というメッセージが届くと、相手はどう感じるでしょうか? 多くの購入者は「急かされた」「信用されていない」というプレッシャーを感じてしまいます。
催促メッセージと報復評価の因果関係

ここで重要なのが、不用意な「催促メッセージ」は、相手からの「報復評価(悪い評価)」を誘発する直接的な原因になり得るという事実です。
「うるさい出品者だな」「こっちは忙しいのに」と反感を買ってしまい、その結果、せっかく商品は問題なく届いているのに、評価コメントで「執拗に催促されました」と書かれて「残念だった」をつけられてしまう。これでは本末転倒ですよね。
だからこそ、私は声を大にして言いたいのです。「評価が欲しいなら、催促をしてはいけない」と。
【結論】最強の解決策は「9日間放置して自動完了」を待つこと
では、どうすればいいのか? 答えはシンプルです。メルカリのシステムが自動で取引を終わらせてくれるのを待てばいいのです。
「自動取引完了」という最強のセーフティネット
メルカリには、購入者が受取評価をしないまま一定期間が経過すると、事務局が強制的に取引を完了させる「自動取引完了」という仕組みがあります。
この機能の最大のメリットは、単に取引が終わるだけではありません。 自動取引完了によって終了した場合、出品者・購入者の双方に「評価」がつかないのです。
つまり、「受取評価(=悪い評価をつけられるリスク)」の代替手段として、「自動取引完了(=評価なしで無傷)」を選択することができるのです。
9日後の13時が運命の分かれ道
では、具体的にいつまで待てばいいのでしょうか? メルカリガイドには、自動取引完了の条件が以下のように定められています。
以下の条件をすべて満たしている場合、発送通知をした9日後の13時以降に自動で取引が完了します。
- 発送通知をした9日後の13時を経過している
- 購入者の最後の取引メッセージから3日後の13時を経過している
- 受取評価がされていない
出典: 受取評価/評価がされない – メルカリ スマホでかんたん フリマアプリ
もしあなたが、発送通知をしてから一度も相手からメッセージをもらっていない場合、発送通知をした日から数えて9日目の午後13時を過ぎれば、システムが自動的に売上金を反映してくれます。
✍️ 専門家の経験からの一言アドバイス
【結論】: 「悪い評価」を1つでも減らしたいなら、自分から動かず、ひたすら「自動完了」を待ってください。
なぜなら、多くの人は「評価=取引の成功」と考えがちですが、トラブルになりそうな相手からは「評価をもらわないこと」こそが最高のリスク回避になるからです。私もこの仕組みを理解してからは、「評価が遅い=ラッキー(無傷で終われるチャンス)」と捉え方が180度変わりました。この思考の転換が、あなたのメルカリライフを劇的に楽にします。
それでも催促したい場合…角が立たない「魔法のクッション言葉」
「9日も待てない、今すぐ売上金で別の買い物がしたい!」 「相手が忘れているだけなら、一声かけたい」
そんな事情がある場合のために、相手を不快にさせず、かつ返信率を高める「魔法のクッション言葉」を使った例文をご紹介します。
ポイントは、「評価してください」とは一言も言わないことです。 代わりに、「商品に不備がないか心配している」という「サポートの姿勢」を見せることで、相手の良心に訴えかけます。
📋 そのまま使える!角が立たないメッセージ例文
○○様、こんにちは。
商品は無事にお手元に届いておりますでしょうか?
もし商品に不備やご不明な点などがございましたら、
評価の前に取引メッセージにてお知らせいただければ幸いです。
問題なければ、お時間のあります時にご確認をお願いいたします。
(返信は不要です^^)
このメッセージなら、「催促」ではなく「アフターフォロー」として受け取ってもらえます。「返信は不要です」と添えることで、相手の心理的ハードルを下げるのもテクニックの一つです。
相手がずっと無視…「事務局キャンセル」と「自動完了」どっちが得?
受取評価がされない時の解決策として、「自動取引完了」の他に、専用フォームから事務局へ依頼する「事務局キャンセル(取引完了依頼)」という方法もあります。
これら2つの解決策、「自動取引完了」と「事務局キャンセル」はどちらも強制終了という点では似ていますが、その性質には違いがあります。以下の比較表で確認しましょう。
自動取引完了 vs 事務局への依頼(どっちがお得?)
| 特徴 | 自動取引完了(推奨) | 事務局への完了依頼 |
|---|---|---|
| 手間 | ゼロ(待つだけ) | 専用フォームから入力が必要 |
| 完了スピード | 発送から9日後の13時 | 依頼後、数時間〜数日かかる場合あり |
| 評価のリスク | なし(双方評価なし) | なし(双方評価なし) |
| 相手への通知 | システム通知のみ | 事務局から相手へ確認連絡がいく |
| おすすめな人 | トラブルを避けたい人 | どうしても9日待てない人 |
基本的には、手間がなく、相手を刺激しない「自動取引完了」を待つのがベストです。事務局に依頼しても、事務局が状況を確認するために時間がかかることがあり、結果的に自動完了の日数と変わらないことも多いからです。
よくある質問(FAQ)
最後に、受取評価待ちの際によくある疑問にお答えします。
Q. 事務局から「購入者に受取確認のメッセージを送りましょう」と通知が来ましたが、送るべきですか? A. 無視して大丈夫です。 これはシステムが自動で送っている定型文です。あなたの個別の状況(相手がルーズな可能性など)を考慮したものではありません。リスクを避けたいなら、この通知に従わず、静観することをおすすめします。
Q. 自動取引完了になった場合、売上金はどうなりますか? A. 通常通り入金されます。 受取評価がなくても、自動完了の時点で売上金はあなたのアカウントに反映されますので、安心してください。
Q. 相手が「評価を忘れそうだから、先に評価して」と言ってきました。 A. 絶対に断ってください。 メルカリの規約では、商品の確認前に評価を行うことを禁止しています。また、先に評価をしてしまうと、その後トラブルが起きても事務局のサポートが受けられなくなるリスクがあります。
まとめ
受取評価が遅いと、どうしても不安になってしまうものです。しかし、焦って催促メッセージを送ることは、「報復評価」という新たなトラブルを招くリスクがあります。
今日のポイントをおさらいしましょう。
- 催促は「悪い評価」の元。 基本的には送らないのが吉。
- 「9日後の13時」まで待てば、自動で終わる。
- 自動完了なら「評価なし(無傷)」で売上金も入る。
今すぐ手元のカレンダーや手帳に、発送通知をした日から数えて9日後の日付を書き込んでみてください。そして、「この日まではメルカリのことは忘れる!」と決めてしまいましょう。
それが、あなたの心とアカウントの評価を守る、最も賢い選択です。
参考文献
※本記事は2025年時点のメルカリガイドおよび執筆者の経験に基づいています。最新の仕様は公式サイトをご確認ください。

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